おしらせ

幻に終わった「実務科」

[2010-01-14]

九州学院では昭和20年4月に実務科が設置された。これは昭和20年1月に通達があった「中等学校卒業者の勤労動員継続に関する措置要綱」によるものである。 

この頃は第二次世界大戦が激化し当時の中学生は勤労動員ということで低学年は農家の作業に、高学年は軍需工場へ動員されていたが、動員数を確保するために、「上級学校入学者・陸海軍に入隊者などを除き、中等等校の付設課程に進学せしめ生徒をそのまま工場において勤労を継続せしめるものとする」との通達で修業年限1ヵ年と定められた。

修学年限でなく修業年限というのが内容を如実に物語っている。 

上記の経緯により九州学院においても20年4月から「実務科」が設置され116名が在籍したが、同年8月に戦争が終わり勤労動員も中止となり空中分解して幻に終わったものと思われる。 

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